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†水と空気とこの世界†


相も変わらずストーカーを続ける某ゴリラの排除をていよく言い渡され、引き摺る道すがら保護者の某鬼と鉢合わせた。
のは、数日前の話。
そして今は、通る繁華街で偶々出会っただけ。

「お前、少しは土方くんの心中も察してやれよ」
「ん?」

開口一番、お妙さんはお元気かと問われ、一緒に暮らしてるワケでも毎日会ってるワケでもねぇんだ、知らねぇよ元気なんじゃねぇの、とだけ返した。
そして何となしに投げかけた言葉へ返ってきた表情に。
一瞬、目を疑った。

「お前……」
「ったく……気付くなよなぁ」

苦笑しながら、緩慢に辺りを見回す。

「そこの茶屋にでも行くか。奢ってやるぞ、銀時」



†水と空気とこの世界†




「余計なコトはバラすなよ?」
「それは俺が決める」
「………。前に隊内で、ちょっと話題になったコトがあるんだけどな。世界中でたった1人だけ選ぶとしたら、誰かって。俺はその時はお妙さんだって答えたけど」


「ただ1人だけを選ぶのなら、俺はきっとトシなんだ」



――勿論、お妙さんへの愛は本物だ。
ただ、トシだけは……他の誰とも全く違う異質な存在でな…。
まぁ、聞けよ。
喩えるなら…そう、お妙さんは太陽なんだ。憧れ望むけど……なくても生きるコトは出来る。でも

トシは空気なんだ。ないと生きられない。

あまりに自然で普段は意識してないんだが、ふと気付くんだ。あぁ俺はコイツなしには生きてないだろうな、って。

おっと、誤解すんなよ。
別にお互いの唯一になりたいとか、どーこーしたいワケじゃあねぇ。俺もトシもそんなことは望んでねぇんだ、ハッキリ言える。

トシがどれだけ俺を思ってくれてるかは、分かってるつもりだ。
仮に俺がトシを求めたとする。きっとトシは応えてくれるだろうけど、それは恋愛じゃないし……幸せにもなれない。


……総悟がいるから。


総悟はトシが大好きだから……でもってトシはスゲェ優しいから、総悟を見捨てたら幸せにはなれないし……絶対にトシは総悟を見放しはしない。

でも俺が余計なコトしたら、トシは総悟も選ぶコトが出来なくなるんだ。
分かるだろ?

空気の大切さに気付いたのは、総悟のが先だ。
つっても、別に早い者勝ちとか云ってんじゃねぇぞ?
でもやっぱり、総悟のが空気を必要としてる度合いが高いんだ。俺はその存在さえ確認出来れば平気だが、総悟は空気と…トシと常に共存出来てねぇと生きられないんだよ。



――ニカッと笑う。何の迷いもない笑顔。

「大好きな2人が幸せなんだ。俺だってそれで十分満足だ」
「………」
「総悟は水なんだ。多少の我慢は出来るが、やっぱり生きるのには欠かせねぇ」
「……そっか」

「そう、現状が既に俺らの幸せの最たる形なんだよ。な、だから余計なコトはしないでくれ。……頼む」


……ちょっとだけ、眩しいと、思った。



………………………


「土方さん」
「ん?」
「前にさ、世界中で1人選ぶなら誰にする、って話あったじゃない」
「あぁ」
「……俺は近藤さんを選ぶから」
「………」
「あの人は俺らを形成する世界そのものだから。あの人がいなきゃ、俺らは存在するコトすら出来ねぇんだ。違うかぃ?」
「その通りだ」
「アンタは……」
「ん?」
「…いや、何でもねぇ」

……アンタはきっと、俺と近藤さんを選ぶんだ。
その代わりに、自分が消えるから、と。

ゴメンなせぇ。俺にはそんな、大人になれねぇ。


アンタがいなきゃ、誰も生き長らうコトなんて、

叶わないのに。




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いつもと大分文体が違う… しかもやたら微妙なシリアスだし‐‐; 銀ちゃんの出てきた意味はあるのか(爆!)
2人とも大好きな3人が愛しいです

読んでくれてアリガトウv




http://r.peps.jp/silver/&s_id=baragaki

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